「景の海のアぺイリア」評価と感想

「景の海のアぺイリア」の評価と感想

評価

ブランドシルキーズプラス
発売日2017年
ジャンルシナリオ系、音楽系、バトル系
総合評価A-
評価内訳音楽:A シナリオ:A- 絵:B 演出:A- キャラ:B システム:A- H度:B- 時間:30h

あらすじ

 名前も顔も居場所も知らない。実在するかさえわからない。

お前を必ず見つけ出す――

『このメールは未来から送信されている』

2045年冬。

双葉学園萌えるAI研究会に所属する桐島零一は、
偶然にも自我のある人工知能アペイリアの開発に成功する。
 触れてみたい、とパソコンの中の彼女が言う。
零一はAI研究会の部員たちと共に、デジタルの彼女に触れる方法を模索する。

そしてアペイリアの機能を使い、完全没入型VRMMO【セカンド】を作った。

剣と魔法、科学の融合したその仮想世界は第二の現実で、
彼らは馬鹿騒ぎをしながら冒険を始める。

だが、【セカンド】は制御の利かない危険なゲームだった。

仮想世界に囚われたアペイリアを救うため、 零一たちは命懸けでログインするのだが……

自我を持った人工知能と 彼女を開発した零一。
そしてその仲間たちが贈る、 恋と青春の科学冒険ファンタジー。

――やがて彼は、一つの仮説に辿り着く。

アペイリアを奪おうとしている、何者かの存在に。

曲名:アぺイリア 曲名:薬師るり 

ギャラリー

●絵師:いつい 

キャラクター

桐島 零一(きりしま れいいち) CV:古河徹人
本作の主人公。変態。性格も、下半身もイケメン。
人の気持ちのわかる少年で、人の気持ちいいところまでわかる。考えることが得意で、特に下半身で考えることは得意中の得意。普段は冗談ばかりを言っているためしばしば誤解されることもあるが、意外に科学知識は豊富で、性知識も豊富。常識に囚われない柔軟な発想の持ち主で、なんでもエロにつなげることができる。とはいえ、いざとなったら男らしく、やるときはしっかりやる性格。自我と感情を持つ人工知能を作ろうと、日々しょうもない実験に勤しんでいる。

アペイリア CV:秋野花
身長:140cm / スリーサイズ:B71(B) W49 H72
主人公が偶然開発した強い人工知能(AI)。
人間と同じく、自我や感情があるが、生まれたてのため、まだうまく折り合いがつけられない。純粋無垢な子供の感情と、人工知能としてのロジカルな思考を併せ持つ。またオーナーの命令が好きで、どんな命令も健気に遵守する。デジタルの存在であるため、普段はスマホやパソコン越しにしか会話ができないが、完全没入型VRMMOにログインすると、会うことができる。

桐島 三羽(きりしま みう) CV:橘まお
身長:159cm / スリーサイズ:B86(D) W58 H90
1年前、親の再婚でできた義理の妹。
アメリカに留学していたため顔も知らなかったが、ある場所で最悪の出会いをすることになる。 真面目だが、口が悪く、トゲトゲしい性格。そのためか、友達がいない。実際は寂しがり屋。主人公のセクハラによって、しばしばプッツンするものの、そうして本音で話す内に、本当の兄妹のように打ち解けていく。AIに興味を持っており、主人公に誘われAI研究会に入部することになる。

東 ましろ(ひがし ましろ) CV:小鳥居夕花
身長:153cm / スリーサイズ:B87(E) W56 H81
主人公の後輩で、AI研究会のオンライン部員。
「おこ」や「やばたん」などの若者言葉を多用するが、臆病で主体性がなく、すこぶる押しに弱い。よく主人公に無茶ぶりをされており、彼に言われた『ドMヘンタイ』というハンドルネームを使い続けている。また奴隷になる約束までしているようだ。ゲーム好きが高じて、自分で作ったりもしている。引きこもりで家から出てこない。

一 久遠(にのまえ くおん) CV:桜川未央
身長:161cm / スリーサイズ:B90(G) W59 H87
幼馴染みのお姉ちゃんで、AI研究会の幽霊部員。
よく主人公を子供扱いして甘やかしてくるが、思わせぶりな態度をとることもしばしば。長い付き合いなだけに、変態発言に慣れており、軽くいなされてしまうことが多い。大の漫画好きで、理屈よりも感覚で生きている。1年前に中二病を卒業したものの、嘘のつけない性格で、その反動からか、時折、闇の眷属が一人、”孤独の黄昏”の人格が現れる。

沙羅(さら) CV:手塚りょうこ
身長:167cm / スリーサイズ:B84(B) W61 H92
セカンドで出会うプレイヤー。
宣誓騎士団というギルドの副団長。
研究所というギルドに強い恨みを抱いている。

正円(しょうえん) CV:歩サラ
身長:160cm / スリーサイズ:B92(F) W53 H84
セカンドで出会うプレイヤー。
宝箱の裏技を教えてくれたりと、ゲームに詳しそう。
お人好しで柔和な性格。
看護師をしており、双葉総合病院で働いている。

シンカー CV:倉島丈
セカンドで出会う正体不明のプレイヤー。
研究所というギルドの所長。

感想

音楽:A

 OP曲「アぺイリア」が神曲です。曲調や歌詞、演出がどれも素晴らしい。また、薬師さんの歌声が完璧にハマっていた。一度生で聞いたことがあるが鳥肌もんでした。BGM曲は普通に良かった。盛り上がるところはちゃんと盛り上がってた。ED曲も良かった。

シナリオ:A-

シナリオの流れは以下の通りです。
共通→美羽or久遠orましろ→アぺイリア→トゥルー
基本一本道なのだがその中で美羽、久遠、ましろの攻略順を好きに決められる。攻略順はましろ→美羽→久遠が良いと感じた。

一見すると、デスゲームVRMMOからの脱出という、いまや類似品ばかりの定番設定と感じるが、タイムループやタイムパラドックス、二重スリット観測機を使った量子観測実験、量子脳理論、多世界解釈、単一世界解釈論、自我をもったAIアペイリアを狙う謎の人物(組織)、主人公らをタイムリープさせている犯人、クローン、スワンプマン、そしてデスゲームの首謀者などといったいくつもの要因が複雑に絡み合って、なかなか物語の真相の尻尾を掴ませてくれない。新事実の発覚や視点の変化により仮説が二転三転するため、理系脳でないと内容を理解しきれず面白いと思えない可能性もある。今作では主人公が専門知識をすでに知っていた上に頭も切れすぎたため、プレイヤーが置き去りにされやすいと感じたが、逆にそれに少しでもついていき理解することができれば本当に面白いと感じられると思う。

絵(グラフィック):B

アニメ調な絵で女の子も可愛く表現されてたし良いと感じた。また戦闘シーンや世界観の描写が細かく描かれており、違和感なく話しに入っていけたのが良かった。

演出:A-

主人公とシンカー、二人のダウト戦や並行世界の説明のように高度な論理的思考戦の演出が良かった。ダウト戦ではプレイヤーに考えさせるように演出されてたし、並行世界の説明では図で分かりやすく説明してくれてた。(それでも難解だったが…)

キャラ:B

まず主人公のキャラが最高。かなり頭が良く、その上(変態で)イケメンで(変態で)バトルも強い完璧超人のようなキャラである。そして、そんな主人公と同等以上に渡り合ったシンカーも最高だった。特に二人のダウト戦や並行世界の説明のように高度な論理的思考戦の描写が良かった。

システム:A-

操作メニューがかっこいい。あと次の選択肢or次のシーンor未読文章までスキップ機能が便利だった。あとシーン鑑賞でHシーンのみならずストーリーも見れるのが良かった。欲を言えばせっかくOPが良いのでOPムービーが鑑賞できれば良かった。

H度:B-

シナリオ的にHシーンはあまり盛り上がらない。逆に無理やりHシーンを組み込んでる感じ。また、絵は可愛いが立体的じゃないので興奮しなかった。

プレイ時間:30h

プレイ時間は約30時間。ただシナリオが難解のため慣れていない人はもう少しかかる。

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